秋田のしょっぱーい塩鮭「ぼだっこ」とは——秋田の食卓に根づく「塩鮭」の総称(進藤水産・進藤社長に聞く)

秋田のしょっぱーい塩鮭「ぼだっこ」とは——秋田の食卓に根づく「塩鮭」の総称(進藤水産・進藤社長に聞く)

「おいしい秋田をぎゅっとひとさじ。」をコンセプトに秋田県の食材・原料を中心とした、お手軽で日常使いの商品づくりをしているブランド「UMAMY(ウマミー)」。秋田の恵みを大切に、多くの方に秋田の食文化を届けたいという想いから商品開発をしています。2024年12月には秋田のしょっぱーい塩鮭「ぼだっこ」瓶詰めの販売を開始しました。

知らない人が「ぼだっこ」と聞くとイマイチイメージが湧きませんよね。
「ぼだっこ」は秋田で暮らす人々にとって、ご飯やお弁当に“ちょこん”とのる、当たり前の味。SNSで「150円ぼだっこ弁当」が話題となったのをきっかけに全国的な関心が高まる一方、用語や作り方の誤解も広がりつつあります。
ぼだっこブームに関わる者として魅力とともにルーツや文化をしっかりと伝えたい! そんな想いから、秋田の水産家系に生まれ、長年水産業に携わる進藤水産・進藤社長にご協力をいただき「秋田の感覚でいう"ぼだっこ"」をUMAMYブランドスタッフが深堀りしていきます。

秋田県民に美味しい塩干物をお届けする進藤水産の代表かつ、秋田市民市場の理事長も務める進藤政弘社長に、度々SNS等で話題になっている「ぼだっこ(ぼたっこ)」について尋ねてみました。

1. ぼだっことは一体何者?—秋田では「塩鮭の総称」


秋田ではしょっぱい鮭を「ぼだっこ(ぼたっこ)」と呼び、朝食やお弁当には欠かせないほど県民に根付いた食材です。
特に定義はなく、秋田では塩鮭のことを総じて「ぼだ」「ぼたっこ」「ぼだっこ」と呼びます。秋田のご家庭では鮭の種類が秋鮭、銀鮭、紅鮭かどうかとか、辛口じゃないとぼだっこじゃないとかそのような決まりは特になく、「このお店のこのぼだっこがんめんだ(美味しいんだ)」とぼだっこを購入されることが多いのだとか。
進藤水産の店頭では主にカムチャツカやアラスカの方で穫れた紅鮭を、北海道で塩水漬けにしたものを販売しています。紅鮭は旨味が強く塩鮭にぴったりです。
同じ鮭が北海道、東北、関西等にも流通しているので、一般的には「塩鮭」と呼ばれるものが秋田では「ぼだっこ」と呼ばれ親しまれています。
秋田で穫れる原料でもなければ、秋田で加工しているわけでもない食品が食文化に根付いているのは、歴史的にも秋田が米や果物や酒などによって豊かなため美味しいものを仕入れられる土壌があったからではないか、と進藤社長は話します。

2. 名前の由来は?—“正解はひとつじゃない”

ぼだっこに絶対の正解はない。言い伝えみたいなものだね」と進藤社長。

「語源は諸説ありどれが正解というのは無いと思いますが、ぼたもちみたいな美味しさ、ぼだっとほっぺたが落ちるような美味しさというところから来ているのかなと思います。ぼたもちは甘くて贅沢な食べ物、ぼだっこはしょっぱくて贅沢な食べ物というイメージ」。
進藤社長が物心がついたときから周りでは鮭のことを「ぼだ」と呼んでいたので、それに秋田弁の「~ッコ」がついて「ぼだっこ」と言っているのではないかとのこと。
(「飴ッコ」「お茶ッコ」など、秋田弁では単語の末尾に何でも~ッコをつけます。)

3. ぼだっこの美味しい食べ方—家庭は中辛、通は激辛

ぼだっこ塩加減は甘口・中辛・辛口・激辛と段階化。
家庭で最も選ばれるのは中辛。一方、“極めた人”ほど激辛を好む傾向も。ただし激辛は“旨味を感じる前に塩が先行する”こともあり、好みと食べ方に合わせて選ぶのがコツです。
食べ方のおすすめをお聞きすると「焼いてごはんやお酒のお供にする一択です」と進藤社長。
調理法は魚焼きグリルに入れるだけですが、フライパンで焼いても問題ないとのこと。
その場合は薄く切ってから焼くのがおすすめです。表面がカリッとして中までしっかりと火が通ったら完成。
ホカホカの炊きたてご飯に合わせるのも、お気に入りの日本酒のアテに一杯やるのも、あなたの楽しみ方で「ぼだっこ」をエンジョイしてみるのはいかがでしょうか。

★株式会社進藤水産 代表取締役社長 進藤政弘 氏

1968年7月10日生まれ。家業である進藤水産の次男として秋田市で生まれ育つ。21歳の頃に父親が病気を患ったことから家業を継ぐ決意をし、北海道や新潟などで3年間修行をする。その後秋田に戻り進藤水産を継ぎ、現在は秋田市民市場の理事長も務める。
進藤水産は秋田市民市場にて主にぼだっこや筋子などの塩干物を販売。他にも飲食店等への卸も行う。

秋田を訪れた際はぜひ秋田市民市場で美味しい秋田の味覚をお楽しみください!

いかがでしたか?
ぼだっこは、ただの塩鮭ではなく、秋田の暮らしそのものを映す味です。
呼び名の由来も、塩加減の違いも、切り身の形も——そのすべてが地域の歴史と人の手が育んできた文化。これからも、時代に合わせて姿を変えながら、秋田の食卓に確かに息づいていくことでしょう。
UMAMYでは鮭フレークのように手軽に楽しめる「ぼだっこ」瓶詰めを初めて開発し、発売から1年間で10万個以上を販売。おかげさまで全国の皆様に好評をいただいております。
この機会にぜひお試しあれ!


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